舞台DC3上映会で展示された小道具を紹介します
昨年の11月に催された舞台ダ・カーポⅢ 君と旅する時の魔法を記録した映像の上映会が4月29日から5月3日まで台東区東上野の「飛行船シアター」にて行われました。
今回はタイトルの通り、舞台DC3の上映会の会場で展示された実際に演技で使用された小道具が展示されていたのでそれぞれの品物を説明文とあわせてじっくりと見てみましょう。
まずは演者の方々が実際に着ていた制服たちです。
僕は夜の部を見に行ったんですが、昼の部では「初音島編」の風見学園の制服が展示されていたらしいです。そっちも見てみたかった…。
別角度から。
葵のバイト先の制服とジルの着ていた魔法使いの服です。
風見鶏編のワンシーンで杉並と美琴が使っていた「フラワーズ」のテーブルと椅子です。こんなものまで展示されているのは嬉しいですよね。
こちらは姫乃が物語の序盤で持っていたフライパンとおたまです。一緒に添えられている説明文によれば金属部分は光の過度な反射を抑えるために輝きが極力抑えるために加工を施しているらしく、あの舞台の高い完成度を目指すための苦労がこんなところで垣間見えました。
これは杉並が美琴に渡して逃げ去った「宝の在り処を示した地図」だそうです。
もはや地図ですらない気がしますが、そんな事にいちいち突っ込んでいられないのが杉並という男なのです…
こちらが枯れない桜の木に行った新聞部の部員を尾行するのに美琴が使っていた杉並と連絡をとるためのトランシーバーです。
あえて見た目の大きいトランシーバーを選定したのは演出家のこだわりだそうです。持ち手のゴムバンドは非常に取れやすかったらしいです…
確かに、補修の跡が残っていました。
この本は風見鶏編のサラが教室で読んでいた本です。1950年のロンドンの本って感じがすごくしますよね…解読出来たらもっと面白く見られそうです。
この本もそうですが、物語に出てくるヒロインたちの備品を舞台の雰囲気に相応しいものの選定がとても秀逸で、こういった細かいところであの完成度の高い舞台を作り上げてるんですよね。
だけどどうしてもすでに世の中で出回っているものだけでは不完全で、無いものは作らなければならないのですが、その手作りの小道具にも本当に驚かされたのです…
シャルルの頭の上に乗ってるトナカイであり、大切な家族の「エト」。このぬいぐるみはなんと劇団の美術工房の方が1から作り上げたもの。すごい作り込みですよね。絶対触り心地もいいはずですよ…
この舞台の上演会では、舞台の上演がひと通り終わったあとに、ヒロインを勤めた方たちがランダムで登壇してトークショーを行ってたのですが、シャルル役の藤邑さんが出る時はこの子を連れてトークショーに臨んでいました…去年の舞台が終わって以来の再開を彷彿とさせていてとても感動的でした。
さてこちらのキャラクター名が書かれた紹介パネルは風見鶏編のキャラクター紹介のシーンで四季さんがこのボードを掲げてそれぞれのヒロインを紹介するのに実際に使っていたパネルです。
そしてこちらはサラが「グ二ルック」と呼ばれる競技に使っていたブリッドです。
エトのぬいぐるみを制作された方と同じ方が作られたらしく、細部の模様の表現も抜かりなく再現されていてこちらも非常に完成度が高かったです。
こちらの首飾りは序盤でリッカがジルにお守りと称してプレゼントした魔法のペンダントです。
真ん中に星があってその両脇を月で挟んである感じが魔法使いらしくていいですね…
風見鶏のロンドン魔法学園の生徒会室でリッカとシャルルが生徒会の仕事をしている時に使っていた物品リストだそうです。このシーンでこれとは別でリッカが姫乃にダンボール箱を持たせてたシーンがあったんですけどその時佐々木さんがめっちゃ重そうに担いでたんですけどあれはガチで重かったんですかね…
似たようなやつですがこちらは1年A組のマスターを兼任されているリッカがA組の出席確認をとるのに使っていた出席簿です。ここに書かれている名前はA組に在籍するヒロインはもちろんのこと、舞台のキャスト全員と市村啓二さんの名前と飛行船の方のお名前などが並んでいました。
葵ちゃんが校庭の掃除をするのに使っていたほうきです。まさしくイメージにピッタリのほうきですが、葵ちゃんはこのほうきにまたがって空を飛ぶようなことはできないはずだし設定にもないと思います…多分。
この作品に出てくる魔法使いが愛用しているワンドです。きちんとそれぞれのキャラに合わせてワンドの形を作り分けています。手前からリッカ、ジル、硫酸事件の犯人、耕助、姫乃、サラの順番です。
奥の三本は同じように見えて実は細かいところで作り分けてるらしいです。ボクはどこが違うのか気づけませんでした()
これはロンドンの街中で硫酸を撒こうとした犯人が持っていた硫酸の入った小瓶です。見た目は小さいですが、何百倍もの量が飛び出してくる仕様で、原作を見た時はこの入れ物のことなんて気にもとめなかったですが、いざ実物があるとなるとこうなるんだなっていう気持ちにさせられました。
この小瓶はこの舞台のために作られたものではなく市販のものらしいです。ちょっと探してみて欲しくなっちゃいました…
舞台の本編で出ていたものではありませんが、公式のSNSでちらっと出ていたスタッフさん有志制作のうちわです。
裏も別デザインで作られていました。
こちらが舞台の告知イラストの原画の展示コーナーです。集合イラストだけでなく、各キャラクター個人の原画も展示されていて、とても貴重なものを見せて貰えたと思いました。
不十分な説明で恐縮でしたが、以上が展示品のコーナーでした。シナリオの完成度の高さはもとより、演者ひとりひとりの高い熱意を感じる素晴らしい演技や舞台裏での小道具のこだわりの高さなどが相まって非常に素晴らしい舞台でした。
またこの舞台が脚光を浴びる機会があることを心から期待しております。